ランサムウェア -身代金要求型ウィルス – にかかる前に(中小企業きおけるランサムウェア対策)

2017年5月に「WannaCry(ワナクライ)」といわれる身代金要求型ウィルスが注目されました。感染してしまった場合パソコンの中にあるファイルをロックして内容を見ることができなくしています。イギリスの病院では病気の診断ができない状態になったり、日本国内の自動車工場では生産できない状態が数日あったといわれています。
セキュリティソフトを導入しているパソコンでそのようなことが起こっていることに注意をしなくてはいけません。
セキュリティソフトを導入しているから安心ではなく、パソコンの使い方・運用方法によって容易に侵入できます。
侵入され最悪の場合、パソコンが使えなくなりすべてのパソコンを設定前になることを考えて準備をする必要があります。

すべてのパソコンが設定前になって一番困ることは今行っている業務の継続性ではないでしょうか。
業務を継続するには業務データが残っていることが必要です。
業務データを残すのにはバックアップといわれる作業を行い、そのファイルを復元することで業務を継続させることができます。
しかし、バックアップをどこに保存するかによって復元できない場合があります。
バックアップ先としていつも接続している外付ハードディスクなどの場合、身代金要求型ウィルスの感染対象となり元に戻すことができなくなります。
バックアップをするときだけバックアップ専用USBメモリを接続するというのは有効な方法の一つです。
この方法はもしパソコンが身代金要求型ウィルスに感染しても、バックアップ専用USBメモリを接続していなければ、データを保護することができます。
容量の問題とバックアップ時にわざわざ接続する手間を考えなければ、格安なUSBメモリを使うことによって一番お手軽かもしれません。
ただ、バックアップの作業でわざわざUSBメモリを接続しての作業のため、急ぎの時バックアップをせずにあとから行うなどの取り忘れが発生したり、USBメモリの紛失など起こさないよう注意する必要があります。

先ほどお話ししていった外付ハードディスクへのバックアップの場合わざわざ接続する必要がありません。キー操作でバックアップができるので便利だけでいうとこちらとなります。

一長一短があるのですが、ここでクラウドを使うとどうなるか考えてみます。
クラウドというのはインターネットを活用したしくみで、パソコンの中にあるデータをインターネットにコピーを取る機能もあります。
そうです、外付ハードディスクに作ったバックアップをクラウドを活用してインターネットにコピーを作ることができるのです。
またクラウドの提供業者によってはそのファイルの変更履歴を管理しているものもあるので、1週間前の古いコピーを呼び出すことができることもあります。
万が一身代金要求型ウィルスにロックされたファイルをクラウドを利用してコピーしてしまっても、その前に戻すことによりデータを安全に保管できます。
変更履歴機能のあり大きなファイルをコピーできるクラウド機能を使えればより安全なバックアップを作ることができそうです。
身代金要求型ウィルスのように新しい攻撃には新しい機能を活用しなくては守り切れなくなっているのではないでしょうか。